マキタカオライフ

It's Life and Life Only

シンプル

シンプルというのは、必ずしもシンプルではない。
というか、根元的にシンプルなことは、一言で説明することができない。
すごく複雑な、あるいは回りくどい、いくつもの表現で、たとえ話なども交えて説明しなければ伝わらないかもしれない。

周知のことがらや概念は、すでに存在している言葉で表現することが可能だが、今思いついた、このアイデア、この感情、この理屈、なんか発見みたいなもの、などは、一言であてはまる言葉が思いつかない、または存在しなければ、説明は困難となる。
表現しようとする本人にとって、それが非常にシンプルなことであっても。

現代社会は、日常生活において、普通に言葉をやりとりし、とくに不自由は感じないようにできている。
そのためか、いまではおそらく、多くのひとが、なんでも言葉で表現できると思いこんでいるだろう。
あてはまる言葉が存在しないならば、それは存在しないという説、考え方まである。
そもそも存在、というのも、ひとそれぞれの意識の問題でもあるので、その存在自体のあるなしを言いたいのではないが、ただ、あるというひとと、ない、またはわからないというひととでは、ちょっとしたやりとりでもむずかしいものになるだろう。

既存の言葉、既存の概念を超えたものごとが、これから大事になってくる、というか日の目をみるようになる、というか、いままでのものごとに台頭する、というか、そんな感じがする。
科学、経済、いろんなことが成熟しきった感があるので。

シンプルにやれ、と言われても、そういうシンプルはできません、という感じ。
というか、そういうシンプルではだめだろう。
シンプルという言葉自体、新しい次の概念で、みたいな。