日本語の音階
中国語の会話では、例えば「マー」と言うのに音の高低で4つの方法があり、
それぞれ意味が違うので、最初にそういう練習をするというのを聞いたことがある。
英語とかフランス語では、そういうのは聞いたことがない。
日本語でも聞いたことがない。
関西弁について考えていたときに、これは、日本語にもあるなあと気付いた。
まず、関西弁でいくと、例えば「手」は「てー」だが、これは下から上に発音する。
「目」も同じ。
しかし「毛」の「けー」は上から下だ。「歯」もそうだ。
「気」の「きー」は、上からそのままの音を保つ。
「木」の「きー」は、「手」と同じく下から上で、「気」とは区別する。
あと、下から上、は、単独では下から上だが、
後に文が続くときは下から下という感じになる。
たぶん基本、三つの方法がある。
関西弁で、かなで一文字の単語について考えるとこういうことである。
標準語でもやはりこれはあり、「目」は「め」で上だが、「気」の下とは音が違う。
関西弁と逆のケースが多いが、必ずしもすべてが逆ということではない。
日本語のネイティブにとっては、こういうのはわざわざ習ったり覚えたりするものではなく、
自然に身に付いたものであろうが、日本語を外国語として学ぶひとたちにとっては、たいへんな
ことだろうと思う。
関西弁(方言)を習得しようとする、関西弁(その方言)ネイティブではないひとたちにとっても。
関西を舞台とするテレビのドラマとかで、よく聞く変な関西弁はもう少しなんとかならんもんかと、
いつも思う。
単語の音についてだけの日本語の辞書を見かけたことがあるが、それぞれの単語に棒線の高い低いで、
音を表してあったように思うが、なかなか分かりづらいとも思うので、
会話のときの音階、ドレミみたいなものでできないかなと思う。
たぶん、ドからソぐらいの幅で、いくつかの音に決まるのではないだろうか。
つづく。