ボブディランについての考察
思いをはせる、というか、思いが飛ぶ、というか、ほかのことをいろいろ考えてしまう、とか、なにか思いついたりする、とか、そういうことがディランを聴いているとよくあり、こういうのを引き起こすものがまさに芸術なのかと思ったりし、ノーベル賞というの…
押韻、反復、厳かさ、独特な直喩、難解な隠喩、尺の長さ、低音ヴォイス、ハープのソロのフェイドアウト、などなど。どうとらえたら、どうイメージすればしっくりくるのか。Sad-Eyed Ladyは、Statue(像)であると。Lowlands地方のとある教会だと。My Warehou…
とりあえず一番だけ。 水銀の雫のような唇 煙のような瞳 礼拝堂の中 韻文のような言葉 銀の十字架 鐘のように響く声 だれがあなたを 葬り去ることなどできようか ついぞ秘められたままの いくつかの真実 草っぱらに置きざりの 朽ち果てた路面電車 絹のような…
Kill me a sonは、私を殺せという命令形と a sonという呼びかけ。神が神の子に対し ひとりの息子、と呼びかけている。エイブラハムは最初とりあわなかったが、神が自分の名前を呼んだときから、その呼びかけを神だと認識し、恐れた。無意味な言葉遊びのよう…
61号線 再び 神がエイブラハムに言った 「わしを殺してみたらどうだ 息子よ」 エイブラハムは言った 「なんだおまえ、冗談はやめろよ」 神が言う 「冗談ではない」 エイブラハムが言う 「なんなんだよ」 神が言う 「聞きなさいエイブラハムよ 汝は何だって…
神がエイブラハムに言った 「わしを殺してみたらどうだ 息子よ」 エイブラハムは言った 「なんだおまえ、冗談はやめろよ」 神が言う 「冗談ではない」 エイブラハムが言う 「なんなんだよ」 神が言う 「聞きなさいエイブラハムよ 汝は何だってできるのだよ」…
ボブディラン Highway 61 Revisitedから とりあえずこんな感じで。 やっぱりむずかしい。 笑っても泣いても(レッシャイチダイブンの) 貨物列車に乗り込むよ お金じゃ買えないスリルを求めてね 夜通し起きていたよ 窓の下に寄りかかってね もしビッグになる…
先日、日本在住のアメリカ人、しかも音楽フリークという方(日本語もOK)と話す機会があり、 ディランの詩の解釈についていろいろいろいろ聞いてみた。 「Just Like A Woman」「Don't Think Twice...」「It Takes A Lot To Laugh...」の 詩のコピーを持って…
注意した点をいくつか全体的に、いくつかのパートで、主語をあえて記さないことにした。意味の広がりを持たすため。1番a manとa white doveは、男は、女は、というふうに対になっていると思うのだが、manを男と言うのも、doveを女と言うのも、すこし抵抗があ…
風は知っているいったいいくつの道をあるけばいいのだろう人と認められるためにはいったいいくつの海を越えればいいのだろう安心して眠れるためにはいったいいくつの爆弾がとびかえばいいのだろう永遠に凍結されるまでにはこたえは風が知っている吹いている…
まず、Just Like A Womanのところ。 SheはWomanなので、わざわざJust Like A Womanといわれても、 意味分からんというところだが、 ここは、冠詞のaに注目。初出の、初めて出てくる名詞につくaという意味合いかと。 いつも初めて会う(女)みたいに、という…
英語の詩、詞の場合、 約束事として、韻を踏むというのがあり、 おそらく、押韻のために語句を選ぶということがあるだろうと思う。 似た意味の単語をもってきて言い換えるとか、 むりやりあまり使わない言い回しで表現してみたりとかがあり、 またそれがなん…
Just Like A Woman 誰ひとり胸を痛める者はいない 雨の中に立つ今夜の僕のようには 誰もが知っている あの娘が新しく服を誂えたのを でも僕には分かる 彼女の髪からは リボンも飾りも すでに 落っこちてしまっている ゆきずりの女のように つかまえ ゆきずり…
「Don't Think twice」は、 神様(オイラ)が、去っていくという話。 神の視点というのは、 イエスの辻説法のようなという意味。 今夜、鶏が鳴くまえに、わたしを三度、知らないというだろう。 (鶏が三度鳴くという意訳は、ぼくの勘違いだったので訂正しま…
Desolation Rowの歌詞をついに暗記した。 あと、Desolation Rowの暗記の合い間に、 It Takes A Lot To Laugh, It Takes A Train To Cry, Queen Jane Approximately, Blowin' The Wind, も。 歌詞の暗記には段階があるように思う。 まず、思い出せば思い出せ…
この曲があって アルバム Another Side Of Bob Dylanが うまれたのではないだろうか ーーーーーーーーーーーーーーーー マイバックページズ 僕の裏ページ 深紅の炎が 僕のあたまの中を からまりながら駆け昇っていった いくつもの強大な火成岩が 僕の思うま…
考察ではないが、おもしろいのをみつけた。 http://www.lyrinda.com/japanese/dylanbob/mybackpages.html 歌詞をとばしたり、おんなじところを歌ったり、あげくの果てには止まって思い出したり、3拍子になったりと、まるでぼくのようだ。 英語の発音はぼくよ…
ディランTシャツ 「MRS HENRY」とプリントしたTシャツをつくりました。 よかったら、買ってください。 画像はこちらです。 http://www.mdesign-press.com/store/unlimited.html 販売もしています。 よかったら、ぜひ。
YES, MY GUARD STOOD HARD WHEN ABSTRACT THREATS TOO NOBLE TO NEGLECT DECEIVED ME INTO THINKING I HAD SOMETHING TO PROTECT 無視できないほど高貴すぎる、しかし漠然とした恐怖心が、 守らなければならないなにかがあると、ぼくを 欺こうとしたとき、 …
IN A SOLDIER'S STANCE, I AIMED MY HAND AT THE MONGREL DOGS WHO TEACH FEARING NOT THAT I'D BECOME MY ENEMY 兵士のような姿勢をとって、ぼくはぼくの手を構え、 おそれおののく雑種犬にねらいをつけた 自分が自分自身の敵になってしまうような感覚、と…
A SELF-ORDAINED PROFESSOR'S TONGUE TOO SERIOUS TO FOOL SPOUTED OUT THAT LIBERTY IS JUST EQUALITY IN SCHOOL 自分で自分を任命した、とある聖職者のその舌は ふざける余地もなく真剣すぎるほどに 自由とはまさに平等である、とまくしたてた。 PROFESSOR…
GIRLS' FACES FORMED THE FORWARD PATH 女は顔、その外見でその人生が決まってしまう。 女の顔はその前の道をかたちづくった。FORWARD PATHというのが しっくりくるかなあ。そういうものだという既成事実のような意味ととらえて 現在形の日本語表記にしてみ…
HALF-CRACKED PREJUDICE LEAPED FORTH 偏見は半分にこわれて跳んでいった。 HALF-WRECKEDと書いてあるのもある。難破する、いづれも似たような意味か。半分こわれた偏見は前に飛び跳ねた。くだけて跳んでいくイメージ。 "RIP DOWN ALL HATE" I SCREAMED すべ…
1964年の6月9日にレコーディングされたとあるアルバム、 「Another Side Of Bob Dylan」のなかの彼の代表的な曲のひとつである 「My Back Pages」。 その年の3月に生まれた僕はゼロ歳、彼、彼の曲を知ることになるのはかなり 後のことになる。 このアルバム…
アップしてみました。音がでるのでご注意。 http://homepage.mac.com/takahiromashiba/mybackpages.wav きょねんの12月に録音したものです。 ウインドウズのサウンドなんとかというので録りました。 パソコンにマイクをつなげて。 なぜか1分しか録れないので…
「Like A Rolling Stone」を完全暗記した。 2ヶ月かかったということではないが。 同名の本のなかで、この曲のレコーディングの様子が くわしく書かれている。 まともに最後まで演奏できたのは2回しかなかったような。 そのうちの一回目がオリジナルテイク…
僕が中学3年のときである。 スロートレインカミングが出たのは。 ギターを中2で買ってもらって、アリス、風、などをやっていた。 フォークの神様ボブディランというのはよく聞くフレーズだったが、曲は聞いたことがなかった。 当時はほとんど新譜の全曲が…
ついに完全暗記した。 知らない単語が多く苦労した。 サブタレイニアンにくらべてテンポも遅いので苦労した。 一拍多いところや一拍少ないところもあって苦労した。 文章の切れるところが、メロディーの切れるところと 違っていたりするので、意味のつながり…
この曲はいくつかのライブ録音もあるが、やはりオリジナルのものがいちばんかっこいいと思う。 出だしの「ダダララン」の音色、「ジャッカジャッカジャッカジャッカ」のシャッフル、サイレンの音、ディランのへんな声、たまらない。 22小節(8プラス6プ…
本が出ていたので購入した。 まだパラパラとしか読んでいないが、 「LIKE A ROLLING STONE」のことについてだけ書いてあるようである。 ディランを代表する曲のひとつであり、もちろんわたしも好きな曲のひとつである。 このブログで個々の曲について、解説…